民法には、先取特権という権利が規定されています(民法303条。)。先取特権とは、一定の債権を有する者に対して、一定の財産から優先的に弁済を受ける権利を認めるものです。
例えば、「雇用関係」から生じる債権には、先取特権が認められています。

ある会社の従業員から、「未払いの給料と残業代を会社に請求をしたい」とのご相談がありました。会社が任意に払ってくれない場合は、内容証明郵便の送付から始まり、裁判を経て、その後差押えをするという流れが一般的です。

しかし、先取特権がある場合は、裁判を経ずに、いきなり差押(相手の言い分も聞かずに)をすることができます。このケースでは、先取特権に基づき、内容証明も送付せずいきなり売掛金を差押えて、約300万円の未払給与と残業代を全額回収できました。

労働者の立場からすると、会社にさとられず、迅速に債権の回収ができる強力な手段であり、反面、会社の立場からすると、何の前触れもなく、取引銀行の預金や売掛金が差押えられるおそれがあります。
会社側の立場からすると、雇用関係から生じる債務については、とくに注意する必要があります。

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