訴訟

労働問題の解決策として,裁判所を介さない手続(示談交渉,団体交渉,労働局のあっせん)や,裁判所を介する手続(労働審判)がありますが、これらの手続による解決は,当事者双方が解決案について合意し,または異議のない場合に初めて実現します。

このうち,労働審判は裁判官の一方的な判断が示されますが,当事者が異議を申し立てればその効力を失い,当然に訴訟に移行します。
したがって,あらかじめ双方の主張の対立が顕著な場合には,訴訟による解決を検討せざるを得ません。

訴訟は,争いに終止符を打つための終局的な紛争解決手段であり、そのため,訴訟手続には,労働審判のような回数制限がなく,証拠に基づく慎重な審理が実施されます。訴訟提起から1年以内に結審することも多いですが,労働審判と比べると,時間がかかります。

訴訟における使用者側特有のデメリット

また,訴訟における使用者側特有のデメリットとして,例えば労働基準法に基づいて支払うべき賃金を支払わなかったような場合に,支払うべき賃金のほか,制裁として付加金の支払いを裁判所から命じられることがあります。最大で未払金額の倍額を支払わなければならないことも有り得るのです。
使用者側は,訴訟ではそのようなリスクがあることにも十分留意する必要があるでしょう。

ただし,訴訟においても,担当裁判官から和解の勧告がなされることがあります。担当裁判官にもよりますが,裁判の中で心証(判決の見通し)が開示されることもありますので,裁判上の和解により柔軟な解決が図られることもあります。

仮処分

仮処分とは,このような訴訟による権利の実現の前に,簡易迅速な審理によって裁判所が仮の措置を命じるものです。例えば,会社から解雇された労働者が、解雇の有効無効を訴訟で決着させる前に、賃金の仮払いを求める仮処分などがあり,判決前に,暫定的に賃金を支払ってもらうことが可能です。

仮処分のメリット・デメリット

仮処分のメリットとしては,労働者が当面の生活資金について,判決前に支払い得られる点が挙げられます。
一方,デメリットとしては,生活費のうちの一部しか認められないことがあることや,仮処分が認められたとしても仮処分後の裁判で敗訴すれば全額返還を求められる可能性があることが挙げられます。

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